だからあなたも生きのびて　L4D2

私がL4D2を始めて、はや3年が過ぎようとしている。
あの頃の私は、仕事を失い、男には騙され、
生きることに何の目的も見出せず、そのフラストレイションから
だれかれ構わず傷つけていた。
そして、自分自身のことも。

安酒を飲み干せば、少しの間世界がゆらいで見えたが、
目が覚めれば結局世界は何もかわっていなかった。
タバコのヤニで壁紙が汚れただけ。
空気清浄機もしばらく動かしていない。


そんな時、一通の手紙が届いた。
いや、もしかしたらもっと前に届いていたのかもしれない。
郵便受けにはチラシと公共料金の振込み用紙が
もう何ヶ月も取り出されないままになっていた。


宛名は確かに私の名前だった。「かのこ」ではなく、本当の名前が。
切手は貼ってあるが、消印も差出人名もない。





（手紙･･･？誰からだろう。）

少し不気味には感じたが、封を切った。

雑に折られた紙を開くと、見覚えのある文字。
書き順が違っていることが容易に想像できる文字のアンバランス。
インクが十分に出ないボールペンで書かれたその文字は
ところどころが擦れているが読めなくはない。


「僕」という一人称。
過剰なほどの丁寧な語調。
しかし内容は軽薄。
こんな文章を書くのは、あいつだ。


僕のことは忘れてもらって構わない
家賃だけは毎月忘れないで入金して欲しい
僕はずっとあの場所にいるからいつでも帰ってくればいい


要約するとそういう事だった。




手紙と封筒をゴミ箱に投げ入れて
久しぶりにカーテンを開けた。

眩しい。


窓を開けると、暖かい風が吹き込み
ベランダに落ちて乾いた白い花びらが数枚部屋の中に舞い込んだ。
春の匂い。
いつかの公園で聞いた話を思い出した。


そうだ、ロシェルっていうのが、いるんだっけ。


しばらく切りっぱなしだったPCの電源を入れ、googleを開いた。




“steam　L4D2”



その日から私のゾンビライフが始まった。


感染者も元は同じ人間だが、考えても無益だ。
この辺は、落ち着いたいい場所であったのだ。

プレイ時間は3000時間を越えてからチェックしていない。
いいところは、やっぱりまだない。




結局、手紙は捨てられず、ゴミの日に取り出して今も机の上においてある。
心なしか紙が日に焼けたように思う。
今も家賃の入金は欠かしていない。

いつか帰る場所がある、だから私は続けるのだ。続きを読む

浮かんでた気がしたのは、やっぱり





気のせいだった。



私なんか、私なんか！

おっと、タンクだタンクだ。
タンクだホーイ、タンクだホーイ、タンクだホイホイホーイ。
（曲はキャンプだホイ、で）

そうそう、ここは固定タンク。上から岩が飛んで来るから気をつけないと！







































ボットには愛を。かのこにも愛を。woo...